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nt

Author:nt
2004年4月よりアメリカの小児病院腫瘍科血液科にてChild Life Specialistとして勤務。2010年より異なる仕事でCLに関わっています。実習ではSurgical Unitと腫瘍科外来を経験し、インターンシップは脳外科神経外科&ERで行う。

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Family-Centered Care/システムが存在するなかでの家族・子どもが中心の医療

2006.06.03 10:06|*アメリカ医療事情*

病院やクリニックが掲げる目標・指針にFamily-centered careがあります。
小児科や子ども病院の場合、家族や子どもがいきいきと主役になるような医療目指すといえるでしょうか。もちろん家族や子どもが納得いく医療やそれに伴うサービスを目指し試み、その評価を繰り返すことで、医療の質を上げる大事な&必要な役割をもった考え方です。

しかし現実的に考えて限界があるのでは?と疑問に思う方がいるかもしれません。
社会のシステムや医療体制、病院内のシステムが存在するなかで家族、子どもを中心に考えるのは大変なことです。もちろんものすごく大切なことでもあります、そのシステムを変えることが重要課題になることも、もちろんあります。しかしシステムの変化にはリーダシップと時間と労力が必要で、残念ながらいつでもその要素が整っているわけではありません。
そんなときには何から実現・実行していけばよいのでしょう?

子どもと家族が中心という解釈には少し落とし穴があります。
Institution of Family-Centered Careが掲げるFamily-Centered Careの定義は以下の通りです。
「患者さん、ご家族、そして医療従事者のお互いにメリットのある
パートナーシップに基づいたうえで計画・施行・評価をしようとする
アプローチ。」(Institute of Family-Centered Care)
つまりFamily-centeredにおいて恩恵を受けるのは、病院や施設、
患者さんとご家族、そして医療従事者全員であるという考えです。
そう考えるともう少し身近に考えられるでしょうか。
この定義を実行することこそ、一番難しいことです。
Family-centeredケアの実行と施行には終わりがなく、いつもよりよくするプロセスの途中だと言われるのもそのような意味なのだろうと思います。

*Family-Centered Careを実行するための要素*
1、尊重する
2、各家族の長所に注目する
3、選択肢を与える
4、柔軟でいる
5、力づける・常にそばにいる
6、コミュニケーションを十分にとる
7、サポートする
8、協力・協働する
(Institution of Family-Centered Care)

個人個人・チーム・各機関・そして体制・システムがこの要素を取り入
れていくことが必要です。

Family-Centered Careを実現しようとする原動力は3つの
カテゴリーに分けられます。
System-Centered Driving Force*SF
Family-Focused Driving Force*FF
Family-Centered Driving Force*FC

SFはシステム上の必要性が医療・ケアをもたらそうとするちからになること。
例:こどもの両親のみ午後8時まで面会が許される
FFは家族と子どものために家族中心のケアをおこなおうとする(家族・子どもとともにではない)こと
例*医療従事者がこどものために月例行事を決めた
FCはこどもと家族の優先したもの&選択が医療・ケアをもたらす力になること。
例:患者さんと家族とともにDVDとパソコンの利用方法を話し合った結果、病院の図書館でのDVD/パソコン利用可能時間の枠をひろげた。

この3つの原動力をみるとSF→FFへの移行はまだ可能でも
SF→FFへの移行こそ本当のFamily-Centeredであり、そしてとても
高い目標だなと思ってしまいます。

とくに心理社会的支援を行う私達にとってやってしまいがちなのが子どもと家族に良かれと思って、でも実は自分の満足のために支援に取り組んでしまうことです。支援の塩梅も難しく、サービスをオファーしながら、その利点についても積極的に説明しながらも家族や子どもの選択を尊重するのが望ましいということになります。
それは本当に難しい。
プリパレーションを子どものためにしたいとしても、断る家族の方もいらっしゃいます。そのときにプレップの効果と他のお子さんの良かった例(名前などはもちろん言いません)を伝えながらも最終的に行わないという結果になって複雑な心境で一日を終わることになったときに、Family-Centered Careとプレップの子どもにもたらせたろう効果を天秤にかけて考えてみる必要がある、常に考察してくことが発展につながるかと思っています。

また医療者と家族の意見が異なったり、またはコミュニケーションがうまくいかない場合、医療者と家族の橋渡しになるソーシャル・ワーカーやCLSは、その役割がゆえに、板ばさみになって苦しむことがあります。コミュニケーション能力と問題解決能力が本当に必要だと痛感する要素でもあります。

あるCLSがFamily-Centered Careを実践例で「クラウン(道化師)入ってこないで!」というドアのサインを作ったと言う話をしていました。みんなクラウンが好きという発想をしないでそれぞれの子どもをみた、おもしろい試みだな、患者に選択権があるんだなと再発見した話でした。

Family-Centered Careはプロセス、また色々と調べたり考えていきたいものです。

*reference*
Institution of Family-Centered Care
S. Palm & E. Hollon, Patinet- and Family-Centered Care: Does your practice measure up?



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